猫のアナフィラキシー ~命に危険もあるアレルギー反応のアナフィラキシーの症状と治療~


猫のアナフィラキシーは、アレルギー反応の1つで対処が遅れると死亡する事がある危険な病気の1つです。
アナフィラキシーは2つに分類され、命の危険があるタイプと命の危険がないタイプの2つがあります。

今回は、猫のアナフィラキシーについて紹介していきたいと思います。

猫のアナフィラキシーの原因


アナフィラキシーは、アレルギー症状の1つです。
本来、猫の体内には体内に抗原が入ると、免疫が反応してIgE抗体が作られて次に抗原が入った際にやっつける為に準備されます。

これは人にも存在する免疫機構ですが、アレルギーはこれが過敏に反応して全身に影響が出ます。
なので、アナフィラキシーをはじめアレルギー反応は、抗体が初めて体内に入った際には起こりません。一度抗体が体内に入り、体内で抗体がつくられた後に再び抗体が入った際に猫の免疫機能が過敏に反応して初めて発症します。

つまりアナフィラキシーが発症する為には体内で抗体が作られる必要があるので、ワクチンなどの薬物を投与する際には1回目ではなく、2回目に起こる危険性があります。
また、アレルゲンとなるものは、ワクチンなどの薬物以外にも食べ物があります。
キャットフードやおやつなどを変える際には注意が必要となります。また、人の食べ物の中には猫によってよくないものがあるので注意しましょう。

また、ハチ、カ、ブヨ、ガ、アブなど羽根を持つもののほか、ムカデ、ヒキガエル、ヘビなどに刺されたり、噛まれたりする事によって発症する事もあります。この場合も1度目では発症する事はありませんが、2度目は発症する危険性があるので、要注意です。

猫のアナフィラキシーの症状


アナフィラキシーは、急性アナフィラキシーと蕁麻疹(じんましん)の2種類があります。

この中で特に注意が必要なのが急性アナフィラキシーです。
急性アナフィラキシーはアナフィラキシーショックともいわれ、アレルギー反応の中では最も危険な状態といわれ、早急な対処が必要な状態です。

急性アナフィラキシーは、抗原が猫の体内に侵入して数分から30分以内に起こります。
症状としては、肝臓や腸で血管から血液が漏れ出て、急激に血圧が低下するといったものが認められます。
初めは興奮が認められ、涎を流し、嘔吐・脱糞・放尿と続きます。また、対処が遅れると虚脱、呼吸の低下、痙攣(けいれん)、昏睡へ進行し、死亡します。

蕁麻疹は、猫の体内に抗原が侵入して30分から2,3時間以内に発現してきます。
血管から周辺組織に血漿が漏れ出て皮膚に膨疹が出現し、顔面に発現した場合には顔がパンパンに腫れて一時的ではありますが、顔が変形してしまいます。

また、皮膚全体に発現する場合もあり、ヒスタミンが末梢神経を刺激する事により相当な掻痒感を伴いますが、これで命を落とすようなことはありません。

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猫のアナフィラキシーの治療


急性アナフィラキシーの場合には早急な治療を施す必要があります。
ショック状態に陥っている為に、ショック状態を改善する為に点滴や注射を施して、ヒスタミンの影響を抑える対症療法が施されます。

また、蕁麻疹の場合は注射を施してヒスタミンを抑制する事で全身のむくみを速やかに改善し、掻痒感もなくすことができます。

猫のアナフィラキシーの予防


アナフィラキシーはアレルギーの1つなので、アレルゲンとの接触を避ければ発症する事はありません。なので、アレルゲンとなるものを猫の生活環境から取り除く事がアナフィラキシーの予防となります。

アレルゲンとなる物質については動物病院で検査する事が可能なので、検査を受けて愛猫はどんなものがアレルゲンとなるかを把握する事も大切となります。

2回目以降のワクチン接種をした際にアナフィラキシーを発症する場合があります。
ただ、ワクチンメーカーの発表によるとその確率は0.0011%という事なので特別注意しなければいけないわけではありませんが、ワクチン接種をした当日は愛猫に異常がないかを観察しておくようにしましょう。
特に急性アナフィラキシーは摂取後30分ほどで発症するので、ワクチン接種後30分~1時間は動物病院の周辺にいて、異常があった場合にはすぐに対処ができるようにしておくことも1つの方法です

また、ハチ、カ、ブヨ、ガ、アブなど羽根を持つもののほか、ムカデ、ヒキガエル、ヘビなどに1度噛まれたり、刺された事がある場合には次はアナフィラキシーを発症する危険性が高い為に噛まれたり、刺されたりされるような場所に連れて行くようなことは避けましょう。
完全室内飼育にする事でも予防はできます。

まとめ

1. 原因は、アレルゲンとなる食べ物を食べたり、ワクチンなどの薬物の投与、蜂やヘビなどに噛まれたり、刺されたりする事で発症します。

2. 症状としては、急性アナフィラキシーの場合は肝臓や腸で血管から血液が漏れ出て、急激に血圧が低下するといったものが認められます。また、蕁麻疹の場合は血管から周辺組織に血漿が漏れ出て皮膚に膨疹が出現し、顔面に発現した場合には顔がパンパンに腫れて一時的ではありますが、顔が変形してしまいます。

3. 治療は、ショック状態を改善する為に点滴や注射を施して、ヒスタミンの影響を抑える対症療法が施されます。

4. 予防は、猫の生活環境からアレルゲンとなるものを取り除いたり、完全室内飼育にする事で予防できます。

猫のアナフィラキシーは、急性の場合には命に関わるので飼い主や家族としては早急な対処が必要です。
特に室外飼育をしている猫や外に出る猫の場合はヘビや蜂、ヒキガエルなどに噛まれたり、刺されたりしても分からない場合もあるので、室内飼育に切り替える事で予防する事ができます。

また、人の食べ物の中には猫にとっては有毒なものもあります。なので、できるだけ人の食べ物を食べさせないようにする事も大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)