猫の肥満細胞腫 ~中高齢の猫に多発するといわれる皮膚腫瘍!肥満細胞腫の原因と症状~


肥満細胞腫は、中高齢の猫に多発するといわれる皮膚腫瘍の1つです。また、肥満細胞腫は皮膚型と内蔵型の2つに分類され、皮膚、脾臓、肝臓、腹腔内リンパ節で発症しやすいといわれています。ただ、体のどこでも発生します。

肥満細胞腫は、良性の場合もありますが、悪性の場合もあるので、放置すると命に関わる事があります。

今回は、猫の肥満細胞腫について紹介していきたいと思います。

肥満細胞


肥満細胞は、肥満とついていますが、これは肥満とは関係がなく、細胞が膨れたようになり、それが肥満を連想させる事からついただけです。

肥満細胞は、哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在する造血幹細胞由来の細胞で、ランゲルハンス細胞とともに炎症や免疫反応などの生体防御機構に重要な役割を担っています。

肥満細胞は、体に異物が侵入すると、ヒスタミンやヘパリンなどの物質を放出して、アレルギー反応と局所の炎症反応を引き起こすきっかけを作る細胞です。

猫の肥満細胞腫の原因


肥満細胞腫は、肥満細胞が腫瘍性に増殖することから起こる病気ですが、原因についてはよく分かっていません。ただ、免疫機能の低下が関わっているといわれています。
また、肥満細胞腫は皮膚型と内蔵型に分類され、猫では皮膚型は比較的良性に経過しますが、内蔵型では悪性に経過します。

腫瘍の発生率は年齢に伴って増加していきますが、6歳齢以上で多く認められるので中高齢期の猫は要注意です。
また、メスよりもオスの方が若干発症率が高い傾向があります。

更に、猫種によって変わりはないとされていますが、シャムでは若齢で皮膚型肥満細胞腫の発生が認められています。

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猫の肥満細胞腫の症状


皮膚型肥満細胞腫は、通常、円形若しくは卵円形を呈し、腫瘍自体は硬い事がほとんどですが、浮腫を呈する事もあります。
また、表面は脱毛と紅斑を示す事も多いですが、潰瘍化することもあります。

発症個所としては、頭部や首の周りによく発症しますが、他の場所でも生じる事があります。
また、単独で発症する事もあれば、複数発生する事もあります。

内蔵型肥満細胞腫は、脾臓や腸管に発生すると慢性の下痢や嘔吐を伴います。内蔵型は、脾臓や肝臓、小腸に発生し、進行すると嘔吐や下痢がひどくなることがあります。
また、次第に食欲不振、元気低下、体重の減少といった症状も認められるになり、腹部を触るとしこりが感じられたり、やせているのにお腹が目立つといった様子も認められるようになります。

肥満細胞室内の顆粒が放出されると、ショック状態に陥ったり、血液凝固不全を起こしたりしてヒスタミンの分泌が高まります。
その結果、胃酸の産生が過剰となり、胃潰瘍や十二支上潰瘍、腸管穿孔を引き起こす事もあります。

猫の肥満細胞腫の治療

肥満細胞腫かどうかは、腫瘍の針吸引生検の細胞診や血液検査、X線検査やエコー検査等によって診断を下します。

肥満細胞腫と診断が下ったら、皮膚型肥満細胞腫は良性型であることもあり、自然消滅する事もあるので経過観察をする事もあります。
ただ、一般的には外科的手術によって切除が施され、その後は副腎皮質ホルモンの投与が施され、再発が起こらないようにします。

また、本来腫瘍を摘出する手術の場合は腫瘍ではない部分も切除をしますが、この腫瘍ではない部分に腫瘍が残っていた場合や切除ができない場合には化学療法や放射線治療などが施されます。

猫の肥満細胞腫の予防


肥満細胞腫は予防が難しいとされている病気なので、日頃からの健康管理が大切となります。
特に皮膚型の場合は皮膚にできるので、スキンシップなどの際にできものができていないかをチェックするようにしましょう。

また、愛猫がいつもと違う様子の場合にはすぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
愛猫の変化に気づく為には常に日頃から観察をする事が大切です。毎日のスキンシップの際に常に異常がないかどうかをチェックしたり、日頃の様子も常に観察することが愛猫の変化に気づくためには重要です。

まとめ

1. 肥満細胞は、炎症や免疫反応などの生体防御機構に重要な役割を担っています。

2. 原因は、よく分かっていませんが、免疫機能の低下が関わりが深いといわれています。

3. 症状は、脾臓や腸管に発生すると慢性の下痢や嘔吐を伴います。内蔵型は、脾臓や肝臓、小腸に発生し、進行すると嘔吐や下痢がひどくなることがあります。
また、皮膚型は円形若しくは卵円形を呈し、腫瘍自体は硬い事がほとんどですが、浮腫を呈する事もあります。

4. 治療は、一般的には外科的手術によって切除が施され、その後は副腎皮質ホルモンの投与が施され、再発が起こらないようにします。

5. 予防は、難しい病気なので早期発見・早期治療が大切です。

猫の肥満細胞腫は、皮膚や脾臓、肝臓などに発生する腫瘍で、良性と悪性があります。
良性の場合は自然消滅する事があるので経過観察をする事がありますが、悪性の場合は手術が一般的な治療法です。

また、予防する事が難しいので日頃の健康管理が大切です。また、免疫機能の低下が関わっているといわれているので、免疫機能が低下しないようにする事も大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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