猫の腎臓の病気についてわからない人へ!腎不全の症状と治療

猫腎不全 にゃんにゃんネット
猫の腎臓の病気としては腎不全があります。

腎不全は貧血・骨代謝異常或いは高血圧などの症状が発現する病気で、進行すると尿毒症へと移行してかなり危険な状態となる病気です。また、腎不全は急性と慢性腎不全に分類されます。

今回は、腎不全の症状や治療について紹介していきたいと思います。

猫の腎不全

腎不全はその経過によって急性と慢性の2つに分類されます。

急性腎不全はその発症の約1週間以内に腎障害を受け、急速に状態が進行するのに対して、慢性腎不全では数か月から数年に及んで徐々に腎機能が低下し、猫では萎縮腎を末期に形成する事が多い傾向です。

また、慢性腎不全はシニア期の猫の中で最も発症する疾患の1つです。

腎不全が進行すると貧血・骨代謝異常或いは高血圧などを発現し、更に排泄障害からの尿毒素の体内蓄積によると考えられている多臓器疾患症状を示す尿毒症へと移行し、極めて危険な状態となります。

猫の急性腎不全の原因

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急性腎不全はその原因により腎前性高窒素血症(腎前性腎不全)、腎実質性腎不全及ぶ閉塞性尿路障害(腎後性腎不全)に分類されます。

腎前性高窒素血症は貧血や脱水或いは心不全により循環不全を原因で発症します。

ただ、腎実質が障害され、腎実質性腎不全になるまで腎不全として症状が発現する事はないので、この状態で発見する事は難しいです。

また、腎実質性腎不全は猫白血病ウイルス感染症や猫伝染性腹膜炎などのウイルス感染症に伴う糸球体腎炎や間質性腎炎、外的要因としてのエチレングリコールの冷凍剤、重金属或いは腎毒性医薬品による尿細管障害を原因で発症します。

ただ、猫における発現は比較的少ないとされています。

猫泌尿器症候群又は尿石症に起因する閉塞性尿路障害は多く発現し、また、交通事故や高所からの転落による尿路系断裂も初期には腎実質の障害を伴わない事もあります。

ただ、尿排泄異常から腎実質性急性腎不全と同様の症状を発現する。

猫の急性腎不全の症状

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急性腎不全の症状としては、間質や尿細管障害による急性腎不全では初期に多尿状態を示す事があります。

また、その末期や重度糸球体腎炎では乏尿となり、また、閉塞性尿路障害では無尿となる事が多いようです。

更に急性腎不全の発症に伴い、水分・電解質異常、酸塩基平衡異常をきたし、更に全身症状として食欲不振・吐き気・嘔吐・神経症状など尿毒症状態を発症し、状態は悪化してしまいます。

尿毒症まで進行すると、多臓器不全以外に高カリウム血症やアシドーシスが致命的になる事も少なくありません。

また、これらの症状は急速に発現し、死亡する危険性が大きくなります。

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猫の急性腎不全の治療

急性腎不全の治療としては症状を軽減するための対症療法が施されます。

一般的な治療法としては輸液、ホルモン剤投与、腹膜灌流(腹の中に灌流液を入れて1時間位してから回収する)、血液透析(腎臓を模した機械に血液を流す)、窒素化合物を吸着させる薬剤の投与などが施されます。

また、吐き気が治まったタイミングで炭水化物や脂肪など、タンパク質以外の栄養素を補給すし、吐き気が続いている場合は静脈カテーテルを用いて非経口的にエネルギーを送り込みます。

猫の慢性腎不全の原因

慢性腎不全の原因としては、猫白血病ウイルス感染症、猫伝染性腹膜炎、トキソプラズマ症などの感染症に伴う慢性糸球体腎炎又は慢性間質性腎炎、多発性嚢胞腎、腎周囲偽嚢胞、アミロイドーシスなどの様々の原因があります。

また、腎臓のネフロンの障害が次第に広がり、その障害程度により段階的な症状の変化を発現します。

猫の慢性腎不全の症状

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慢性腎不全の症状は、腎臓の機能が障害される程度によって4段階に分類されます。

第1期

腎機能の50%以上が残存する無症状の段階で、見落としやすい段階といえます。

第2期

多飲・多尿、軽度貧血などの症状を発現し、時に体重低下を示すこともあります。

ただ、特徴的な症状ではないのでこの段階でも見落としやすいといえます。

第3期

症状としては、食欲低下、間欠的嘔吐、体重低下、貧血があり、腎不全というとこの段階の事をいいます。

第4期

嘔吐や下痢などの消化器症状、嗜眠傾向や痙攣等の神経症状と多臓器不全の状態を示し、危険な状態となり、この段階は尿毒症といわれます。

ただ、第4期でも人工透析や輸液療法を施す事によって状態が改善し、数か月の延命が得られる事もあります。

猫の慢性腎不全の治療

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慢性腎不全になった場合には、急性腎不全同様に対症療法によって症状の軽減を目的とした治療が施されます。

慢性腎不全が重症化してしまうと、腎臓の移植手術が施される事があります。

日本ではあまり一般的な治療法ではありませんが、アメリカでは1980年後半から行われている治療法です。

まとめ

1. 腎不全は、腎臓の約75%以上が障害された状態で、急性腎不全と慢性腎不全に分類されます。

2. 急性腎不全の原因は、貧血や脱水或いは心不全、猫白血病ウイルス感染症や猫伝染性腹膜炎などによって発症します。

3. 急性腎不全の症状は、初めは排尿が多くなり、次第に尿量が少なくなっていきます。

4. 急性腎不全の治療は、根治を目指すのではなく、症状を軽減する事を目的とした対症療法が施されます。

5. 慢性腎不全の原因は、猫白血病ウイルス感染症、猫伝染性腹膜炎、トキソプラズマ症などが原因で発症します。

6. 慢性腎不全の症状は、初めは無症状で次第に食欲低下、間欠的嘔吐、体重低下、貧血といった症状が引き起こします。

7. 慢性腎不全の治療は、急性腎不全同様に対症療法が施されます。

猫の腎不全は、急性と慢性に分類され、尿毒症まで進行してしまうと命の危険がある病気です。

予防法としては細菌感染や尿路閉塞等を起こさないようにワクチン接種や健康管理を知ったりする事が重要となります。

また、腎臓は約75%以上が障害されないと症状が発現しない為に6~7歳齢を超えた場合には定期的な動物病院で健康診断を受けて腎臓の状態を把握するようにしましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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