猫の肝臓の病気についてわからない人へ!肝炎と肝硬変

猫の肝炎と肝硬変 にゃんにゃんネット
猫の肝臓の病気としては、肝炎と肝硬変があります。

肝臓は、血中から多くの物質を取り込み、分解・合成・貯蔵し、再び血中に戻したり、胆汁中へ排泄して血液成分をほぼ一定に保っていたり、薬物や毒物の解毒と排泄も行っている重要な臓器の1つです。

また、肝臓は一度変性すると2度と元に戻りません

なので、肝臓の病気は変性する前に治療を行う事が大切です。

今回は、猫の肝臓の病気である肝炎と肝硬変について紹介していきたいと思います。

猫の肝炎の原因と分類

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肝炎は、細菌・ウイルス・真菌による感染や多量の薬物或いは毒物(化学物質)の接種によって、肝細胞の変性・壊死等の肝臓実質の変化と炎症性細胞の浸潤が認められる状態をいいます。

また、肝炎は急性の肝実質障害である急性肝炎と慢性で肝臓の線維化を伴う慢性肝炎に分類されます。

変性・壊死した細胞が広範囲にわたり、繊維組織に置き換わって肝硬変へと移行します。

肝炎の原因としては3つに分類され、感染性寄生性及び中毒性があります。

猫の感染性肝炎

感染性肝炎は、細菌によるものとウイルスによるものがあり、細菌が原因となる場合には化膿性肝炎となります。

また、この場合は様々な程度の十二指腸炎、膵炎、胆管炎ないし胆嚢炎を伴う事があり、大腸菌群による胆管上行性の感染が主な原因となります。

ウイルスとしては、猫伝染性腹膜炎ウイルス、猫白血病ウイルスがあります。

猫の寄生性肝炎

寄生性肝炎は、トキソプラズマ原虫、吸虫類、回虫の感染によって発症します。

猫の中毒性肝炎

中毒性肝炎の原因としては、銅・ヒ素・リン・銀などの金属、ワルファリン・タリウムなどの殺鼠剤、エチレングリコール、コールタールピッチ、四塩化炭素、トリニトロトルエンなどの化学物質が挙げられ、これらを飲食する事によって肝炎を発症します。

猫の肝炎の症状

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肝炎の特徴的な症状はなく、一般的な肝炎の症状は元気消失・食欲不振或いは食欲廃絶です。

また、時には食欲不振だけしか発現しない場合もあり、見落としやすい病気といえます。

急性肝炎の場合には、元気消失や食欲不振以外には体重減少・嘔吐・下痢と便秘を繰り返し、腹水・黄疸が認められます。

また、肝炎が重症化した結果、肝不全を引き起こしてしまった場合には進行性の神経症状である肝性昏睡を呈します。

肝性昏睡の症状としては、精神異常・振戦・歩様異常・起立不能・痙攣・昏睡が認められます。

また、肝炎に継発する肝性昏睡の症状が発現すると予後不良となります。

猫の肝炎の治療と予防

原因となっている病気の治療を行うと同時に輸液や強肝剤を投与して体力の維持と症状の悪化を防ぐ治療を施されます。

また、肝炎は治ったように見えても再燃する場合があるため、長期にわたって定期的に検査をうけ、治療を行っていく必要があります。

肝炎の予防としては、猫白血病のワクチン接種を定期的に行い、猫が摂取することのないよう毒物や薬物の管理を徹底するようにします。

また、肝炎にかかっても症状が現れにくいため、定期的に健康診断を行うようにします。

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猫の肝硬変の原因

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肝硬変とは、慢性肝炎が原因で線維組織が増殖し、肝臓全体が硬く変質してしまった状態をいいます。

また、肝臓内で繰り返し炎症が起こると、集まってきた免疫細胞によって線維芽細胞が刺激され、コラーゲン線維を始めとする各種のタンパク質が生成され、細胞外の線維部分(細胞外基質)が必要以上に増えてしまった状態が肝線維症です。

肝硬変とは、この肝線維症が長期化し、肝臓全体の構造が変わってしまった末期的な状態だともいえます。

また、7歳以上の高齢猫においては、慢性的な胆管肝炎も肝硬変を引き起こします。

さらに稀ですが、何らかの理由によって肝臓内の細胞が一気に大量に死んでしまうと、それに対する過剰反応として線維が増えてしまうことで発症する事もあります。

猫の肝硬変の症状

肝硬変の初期症状としては、元気消失、食欲不振、体重が少しずつ減少するという程度のものですが、進行していくと食欲廃絶、黄疸、嘔吐、下痢、血便といった症状が現れ、末期になると腹水が溜まり、最悪の場合死に至るとても怖い病気です。

猫の肝硬変の治療と予防

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肝硬変にまで進行すると完治する事はほぼ不可能となります。

なので、治療は症状を軽減する事を目的とした栄養補給、安静、食事療法などの治療が施されます。

また、腹水が溜まっている場合には利尿時を使用して改善を目指します。

ただ、改善されない場合には腹水穿刺が施されます。

肝硬変の予防としては、慢性肝炎にならないようにする事が大切です。

また、肝硬変まで進行すると完治する事ができなくなるので、肝硬変にならないように定期的な健康診断が重要となります。

まとめ

1. 肝炎の原因と分類は、細菌・ウイルス・真菌による感染や多量の薬物或いは毒物(化学物質)の接種が原因となり、感染性、寄生性及び中毒性の3つに分類されます。

2. 肝炎の症状は、元気消失・食欲不振或いは食欲廃絶が発現します。また、肝不全まで進行すると肝性昏睡を引き起こします。

3. 肝炎の治療と予防は、原因となっている病気の治療が施されたり、対症療法が施されます。また、予防としてワクチン接種をしたり、猫が摂取することのないように薬物、毒物の管理を徹底的に行うようにします。

4. 肝硬変の原因は、慢性肝炎が原因となって発症し、肝臓の末期的な病態といえます。

5. 肝硬変の症状は、食欲廃絶、黄疸、嘔吐、下痢、血便といった症状が発現し、末期になると腹水が溜まり、最終的には死亡する事もあります。

6. 肝硬変の治療と予防は、症状が悪化しないように対症療法が行われます。また、ワクチン接種や食餌量の管理をする事で予防する事ができます。

猫の肝臓の病気は、症状がすぐに発現する事が少ない為に症状が発現した時には進行していることが珍しくはないので、定期的な健康診断をする事で常に健康状態を把握する事が重要となります。

(コラム:ペット専門家 クロさん)