猫の皮膚炎の種類と症状 ~ニキビ、天疱瘡(てんぽうそう)、膿皮症(のうひしょう)について~

猫の皮膚炎 にゃんにゃんネット
猫の皮膚に起こる病気としては、皮膚炎があります。

また、皮膚炎は皮膚に起こる急性或いは慢性の炎症を全部皮膚炎と総称します。なので、皮膚炎にはいくつかの種類があります。

今回は、猫の皮膚炎の種類と症状について紹介していきたいと思います。

猫のニキビ

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ニキビ座瘡(ざそう)ともいい、主に猫の下顎に起こり、悪化すると膿皮症となります。

人のニキビはホルモンに関連していますが、猫のニキビはホルモンと関連はなく、グルーミング不足、皮脂分泌異常、免疫異常或いはストレスが原因となります。

症状としては下顎や下口唇の毛包に一致した面皰が認められ、細菌感染すると下顎全体の浮腫を呈したり、或いは膿皮症となります。

猫の天疱瘡(てんぽうそう)

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本来、皮膚の一部である表皮と表皮は互いに接着していていますが、これはたんぱく質によって接着しています。

天疱瘡を発症すると、タンパクに対して自己抗体が生じた結果、表皮同士の接着が失われ、表皮内に膿胞や水疱が形成されます。

また、天疱瘡には何らかの形で遺伝が関わっていることには間違いありませんが、詳細に関してはわかっていません。

また、天疱瘡にはいくつかの分類にされています。

落葉性天疱瘡

落葉性天疱瘡は表皮の角質化細胞に限局して起こります。

症状としては、鼻、目の周囲、唇、耳、肉球、爪の根元に多く現れ、紅斑から膿疱を形成し、破裂すると黄色~褐色の痂疲に置き換わります。

紅斑性天疱瘡

紅斑性天疱瘡は、落葉性が頭部~顔面に発現した場合に呼ばれる天疱瘡です。

症状としては、顔や耳の後半に現れ、形成された膿疱が破れて痂疲、鱗屑、脱毛、びらんを生じます。

尋常性天疱瘡

尋常性天疱瘡は、粘膜や皮膚上層の扁平上皮に起こり、口内粘膜、食道、肛門、腋の下、鼠径部(太ももの付け根)、爪などに発症し、皮膚のやや深いところにびらんと潰瘍を形成します。

天疱瘡の治療としては、原因の1つとして紫外線があると考えられているので、極力紫外線を浴びないような生活に切り替えるという治療法があります。

また、グルココルチコイド、漢方薬、ビタミン、免疫抑制剤などのうちから数種類を合わせて投与されます。投薬治療を行う際の期間は、生涯に渡る事も少なくありません。

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猫の膿皮症(のうひしょう)

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膿皮症は、老化や病気、ストレスなどが原因で皮膚の抵抗力が衰え、皮膚の常在菌や空気中の病原菌が皮膚で急激に増加してしまい、結果として炎症を起こした状態です。

細菌が増殖することにより、皮膚が部分的に赤くなり、徐々に掻痒感が強まっていき、それとともにその部分に局所的な脱毛が認められます。

発症してから初期の段階では、毛の根元の毛包と呼ばれる部分だけに菌が増えて、皮膚の表面に小さな赤い発疹が見られるようになります。

この症状が進むと、発疹を生じた部分が赤く広がり、中心部が黒くなります。

この状態はまるで牛の目のように見えるため、「ブルズアイ」と呼ばれることもあります。

膿皮症は、体のどこにでも起こりうる病気ですが、よく表れる場所としては、顔、わき、体の内側、指の間などがあります。

猫の皮膚炎の予防

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皮膚炎を予防するためには、皮膚の手入れが大切です。

定期的にブラッシングをして、フケやノミ、ダニなどを取り除いたり、ブラッシングをする際に被毛や皮膚の状態を確認していち早く皮膚炎を見つける事もできます。

また、シャンプーをする事も予防策の1つです。

特に外に出る猫の場合には室内だけにいる猫よりもフケやノミ、ダニなどが付着している可能性があるので、定期的にシャンプーをして皮膚をきれいな状態にしておきましょう。

猫自身がきれいでも猫の飼育環境が汚れていては意味がないので、猫の飼育環境は常に清潔にしておくことも大切です。

まとめ

1. ニキビは、グルーミング不足、皮脂分泌異常、免疫異常或いはストレスが原因で猫の下顎に起こり、悪化すると膿皮症を発症します。

2. 天疱瘡は落葉性、紅斑性、尋常性の3つに分類され、膿胞や水疱が形成されます。

3. 膿皮症は、老化や病気、ストレスなどが原因で本来皮膚が持っている防御能力が落ちて細菌感染が起こり、炎症を発症します。

4. 皮膚炎の予防は、皮膚や被毛をきれいに保ったり、生活環境を常に清潔にしておくことが重要です。

猫の皮膚炎は、様々な原因で炎症が起こった状態です。なので、皮膚炎の種類によって症状や治療が変わってきます。

愛猫の皮膚の状態に異常が起こっていないかを常に観察する事が大切となります。

異常が起こっている場合にはすぐに動物病院で診察を受けて適切な治療を施しましょう。

また、ストレスでも皮膚炎が起こる事もあるので、できる限りストレスを与えないようにする事も皮膚炎の予防となります。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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