猫の血液の病気がわからない人へ!貧血の原因と症状

猫の血液の病気である貧血は、末梢血中の赤血球数や血色素尿が減少している状態をいい、全身に血液が十分に行き渡らない為に運動不耐性・呼吸困難・湿疹・粘膜蒼白などが症状として認められます。

また、貧血は大きく分けて2つに分類されます。
猫の心筋症 にゃんにゃんネット
今回は、貧血の原因と症状について紹介していきたいと思います。

猫の貧血の原因

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貧血は、「赤血球が減少した時骨髄で赤血球を作る事のできる再生性貧血」と「骨髄機能が減退し赤血球を作る機能が低下している再生不良性貧血」とに分類されます。

再生性貧血の原因

再生性貧血は出血性貧血溶血性貧血に分類されます。

溶血性貧血は、血液中の赤血球が破壊される事により、酸素が全身に行き渡らずになってしまった状態をいいます。

出血性貧血の原因としては、外傷・手術・消化管出血・泌尿器出血・ノミやシラミなどの外部寄生虫・血小板減少などの血液凝固異常による出血などがあります。

溶血性の原因としては、赤血球寄生虫、ネギ中毒、自分の赤血球を抗原と認知し赤血球を破壊してしまう自己免疫性溶血性貧血、化学物質による肝機能不全などがあります。

再生不良性貧血の原因

再生不良性貧血の原因としては、赤血球の核の合成に必要なビタミンB12や葉酸の欠乏、ヘモグロビン合成に必要な鉄・銅・アミノ酸・ビタミンB6の欠乏・赤血球産生ホルモンが欠乏する慢性疾患や腎疾患、薬物中毒、内分泌機能不全、ウイルス感染(猫汎白血球減少症、白血病)、腫瘍細胞により骨髄が侵されてしまう骨髄撈性貧血などがあります。

ピルビン酸キナーゼ欠損症

また、遺伝病であるピルビン酸キナーゼ欠損症が原因となることもあります。

ピルビン酸キナーゼは、赤血球の中にある酵素の一種で、赤血球が正常に機能するためのエネルギー供給に関わっています。

この酵素が生まれつき欠落していると赤血球に十分なエネルギーを与えることができず、寿命が短縮して貧血状態に陥ってしまいます。

アビシニアン、ソマリ、アメリカンショートヘアでよく発症するといわれている病気です。

猫の貧血の症状

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一般的な貧血の症状としては、組織の酸素不足からくる可視粘膜の蒼白、元気喪失、体重減少、運動不耐性、嗜眠、心拍数の増加、呼吸速迫、失神などが認められます。

溶血性貧血の場合は、黄疸・血色素尿・脾臓や肝臓の腫大等が認められる事もあります。

また、血液凝固不全の場合は点状出血、皮膚の紫斑、血腫等が認められます。

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猫の貧血の治療

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貧血かどうかは、血液検査によって赤血球の減少や他の原因疾患がないかを確認します。

治療としては、内科的治療を1~2週間行い、その間は安静にします。

特に肺や肝臓における血栓塞栓症、酸素不足によって引き起こされる不整脈、肝細胞の壊死、腎臓の尿細管の機能不全、二次感染症による心内膜炎などを引き起こさないように注意深く観察されます。

また、貧血症状が重い場合には輸血が行われる事もあります。

ただ、猫などのペットの場合は人とは違って輸血用の血液がない場合もあるので見送られる事もあります。

内科的治療を1か月以上継続しているにもかかわらず改善が認められない場合には、外科的処置として脾臓を摘出する事もあります。

脾臓を摘出する理由としては、赤血球の破壊が主に脾臓と肝臓で行われている為です。

再生不良性貧血において原因を特定できる事はほとんどないため、出てきた症状に対するその場その場の治療が施されます。

また、感染症がある場合は抗生物質や抗菌薬の投与、重度の貧血が見られる場合は輸血などであります。

ただ、一般的に予後は悪く、造血機能が自然回復することはありません。

猫の貧血の予防

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貧血の予防としては、バランスの良い食餌を食べさせる事を心がけましょう。

特に鉄分を多く含む食材を使った食餌を食べさせることが大切です。

また、日頃から猫の血色には注意して、定期的に健康診断を受けるようにして早期に貧血を発見する事も大切です。

まとめ

1. 貧血の原因は、外傷や手術、赤血球寄生虫、ネギ中毒、自己免疫性溶血性貧血など様々な原因があります。

2. 貧血の症状は、可視粘膜の蒼白、元気喪失、体重減少、運動不耐性、嗜眠、心拍数の増加、呼吸速迫、失神などがあります。

3. 貧血の治療は、内科的な治療が施されますが、1か月以上症状の改善が認められない場合には外科的処置が施されます。

4. 貧血の予防は、鉄分を多く含む食事を食べさせたり、定期的な健康診断を受けさせることが大切です。

猫の貧血は、原因によってはいくつかの種類があり、症状や治療も変わってきます。

ただ、予防ができないわけではないので、しっかりと健康管理を行えば予防ができる病気なのでしっかりとした健康管理と予防をする事が大切です。

また、貧血の症状が確認された場合にはすぐに動物病院で診察を受けるようにする事も大切です。

(コラム:ペット専門家 クロさん)