猫の呼吸器の病気についてわからない人へ!上部気道炎の原因と症状

上部気道炎は、人の風邪に似た症状をしている事から猫風邪ともいわれる病気です。
呼吸器 猫
また、上部気道炎は原因によって発症の年齢、季節、発熱の有無、両側か片側か、急性か慢性か、随伴する症状が異なり、診断や治療法に苦慮する事の多い病気です。

今回は、上部気道炎について紹介していきたいと思います。

上部気道と役割

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上部気道とは、鼻から鼻腔、鼻咽腔、咽頭、喉頭までの事をいい、上部気道炎はこの部分の炎症の事をいいます。

上部気道の役割は、臭いを嗅ぎ分ける事と呼吸に際し呼気を加温・加湿し、粉じんや細菌をろ過する事で呼吸器系の病気から猫を守る生体防御機構を担っています。

また、上部気道炎になった場合には生態防護機構を傷害する為に二次的な病気の引き金となる事が多いようです。

猫が上部気道炎になる原因

上部気道炎の90%以上の原因は、猫ヘルペスウイルスと猫カリシウイルスです。

また、クラミジアやマイコプラズマ、その他の細菌及びクリプトコッカスなどの真菌感染も原因となります。

ウイルスや細菌、真菌の感染以外にも外傷やアレルギーの病気、鼻腔内腫瘍及び歯の病気も原因となります。

また、稀な原因としては鼻口蓋管を通じての感染や異物、嘔吐による鼻咽頭からの胃液や異物もなり得ます。

仔猫の場合には口蓋裂も原因となり得ます。

猫の上部気道炎の症状

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上部気道炎の症状としては、3~4日の潜伏期の後に発熱、食欲不振、くしゃみ、鼻汁、涙で始まります

細菌の二次感染によって鼻汁及び涙が粘液膿性となり、鼻孔を閉塞し、目脂で瞼が開かなくなります

鼻孔が閉塞すると鼻で呼吸する事ができなくなるので、開口呼吸でしか呼吸ができなくなります。

また、開口呼吸をするようになると嗅覚がなくなり、食餌も水も全く取れなくなり、脱水衰弱を起こし、肺炎を併発して死に至る場合もあります。

猫ヘルペスウイルスと猫カリシウイルス

猫ヘルペスウイルスに感染した場合には、目の症状が強く出る事が多く、重度の角結膜炎から角膜潰瘍に至る場合もあります。

猫カリシウイルス感染では口内炎、舌の潰瘍を伴い、その疼痛で食餌をする事ができなくなります。

また、2つのウイルスとも感染経路は飛沫感染よりもグルーミングや食器、人の手や衣類を介して接触感染が多いので、2つのウイルスに感染している猫を触った後に感染していない猫を触る際には消毒するようにしないと、感染を拡げてしまいます。

クラミジアとマイコプラズマ

クラミジアマイコプラズマ感染は仔猫に多く、上部気道症状は軽度だが、目の症状が重度で、結膜浮腫から繊維素性滲出物により瞬膜、結膜と角膜の癒着を起こす事があります。

また、ウイルス感染を併発した場合にはいずれの場合でも症状は更に悪化するので、注意が必要です。

クリプトコッカス

クリプトコッカスは、鳥の糞からの吸引で感染します。特に鳩の糞から感染する事が多い傾向です。

症状は慢性のくしゃみ、鼻詰まり、粘性で灰色の膿性鼻汁で、時として血液を含みます。

経過が長いと、骨まで侵され鼻梁が腫れ、顔が変形する事もあります。

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猫の上部気道炎の治療

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上部気道炎の治療としては、細菌が原因の場合には原因となっている細菌に対する治療が施されます。

一般的には、抗生物質で一時的に回復しても、使用を中止すると再発しやすく、根本的な治療法は見つかっていないのが現状のようです。

また、発熱や脱水で食欲不振があれば点滴が必要で、栄養チューブから給餌を行い、抗ウイルス療法としてL-リジン塩酸塩やネコインターフェロンを投与します。

5日以内に治療に反応が認められない場合、免疫力を抑制する猫白血病・猫エイズの感染を受けている可能性があります。

猫の上部気道炎の予防

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原因となるウイルスや細菌にはワクチン接種する事で予防する事ができるので、しっかりとワクチン接種をするようにします。

また、細菌や真菌に感染しないように常に清潔にする事も大切です。

まとめ

1. 上部気道と役割は、鼻から咽頭までの部分を上部気道といい、臭いを嗅ぎ分ける事と呼吸に際し呼気を加温・加湿し、粉じんや細菌をろ過する事を担っています。

2. 上部気道炎の原因は、ほとんどの原因は猫ヘルペスウイルスと猫カリシウイルスです。

3. 上部気道炎の症状は、発熱、食欲不振、くしゃみ、鼻汁、涙が起こります。

4. 上部気道炎の治療は、原因によっていくつかの治療が行われますが、再発する可能性があるので、一時的に治癒しても安心はできません。

5. 上部気道炎の予防は、ワクチン接種によって予防する事はできます。

猫の上部気道炎は、猫風邪ともいわれ、猫では多い病気の1つです。

また、根治する為の治療法がないので1度治癒しても再発する可能性があるので、しっかりとワクチン接種をして上部気道炎を予防するようにしましょう。

(コラム:ペット専門家 クロさん)

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